王女付きメイドと黒豹騎士

 

 いきなり人間に変身するなんて、変すぎるなあ。

そもそも好きな相手の動物に変化するという設定は、矛盾すぎる。

どちらか片方だけ好きになった場合はどうなるんだ。

猫が兎に、蛇がライオンになったりするというのは難し過ぎるし上手くカップルになれなかった場合悲劇になっちゃうよ。

元の国の王様もバカすぎないか?

他国にノコノコやってきて、奇襲をかけるってありえないでしょうが。

自分が敵陣の真っただ中に乗りこんで、人質になりに行くようなものじゃないか。

それと王女様の母親も、行動が異常すぎます。

お気に入りの娘を、自ら傷ものにする母親ってありえないでしょう。

娘の美貌を武器にして、自らも利益を得られるというのに、それをわざわざダメにしたら自分の権力も弱ってしまうのが普通ですよ。

お話のラストで、この王様たちをどのように処罰したかも何も描かれていない。

処刑したのか、何らかの罰を与えたのか、自国に引き取らせたのかちゃんと書かなくてはストーリーが成り立ちませんよ。

ラブロマンスばかりに目がいって、そもそもの背景を書かないと小説として欠陥品でしょうが。

著者は獣人とメイドのラブストーリーを成り立たせたいのなら、政治的舞台を綿密に設計すべきですね。

とにかくあまりにも破綻、矛盾が多すぎて残念すぎる作文にしかなっていません。